地元沖縄にある、なかば強引に親父殿にとある山に連れて行かれた。
確か小学生の後半だったろうか。
どうやら親父殿は休日だというのに仕事で森林の管理をしに来ていたらしいがそんなこと子供だった僕には重要ではなく、僕はただ一人で森を歩いて時間を潰していた。
当時はまだハブの怖さを身近に感じていなかったこともあり、どんどんと森の中を探索していた僕はとあるモノを発見したんだ。
見た目は葉っぱ。でもやたらと分厚く、素材は木か何かで出来ているようだった。
そこで一番目を惹いたのは、その表面に凝った装飾のような凹凸や穴があったことだった。
自然にできたとしては奇麗すぎ、遙か昔に作られたものにしても同様に奇麗すぎる。
その時は、確か父親に呼ばれて仕方なく"それ"を置いてきたが、今でもたまにあれは一体なんだったのだろうと思うことがある。
ロマンとは僕の心を一瞬で昔のあの瞬間に引き戻してくれる大事なスイッチだ。
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